少年野球の場合、通っている小学校の学童チームが第一選択肢になります。子どもが通い慣れた通学路を歩いて練習に参加できます。親も安心です。でも、ちょっと待ってください。少年野球チームの選び方を少年野球に10年間在籍した経験をもとに独自の基準をお伝えします。
人数が多過ぎるチームを選ばない
試合に出る機会が減るから
人数が多いと上手な子は試合に出れますが、そうでない子はあまり多くは出られません。特に人数が多いと余計にその傾向が強く出ます。やはり大人は勝利を掴み取りたいので、人数が多ければ、ふるいに掛けられます。
確かにチームはその方が、強くなりますが、上手くない子もチャンスがあれば上達する可能性があります。10回打席に立つのと、100回打席に立つのとでは、どちらが上達するでしょうか?
練習の順番が回ってこない
少年野球ではあるあるなのですが、飽きると子どもは遊びます。順番待ちは飽きます。つまらないから遊ぶのです。子どもは悪くありません。
監督、コーチの目が行き届かない
子どものプレーを褒めることはとても大事です。そのためには、プレーの些細な変化を見逃さないことです。褒められると認められたことになるので、自信につながります。
挨拶ができるチームを選ぶ
知らない大人が来ても目を見て挨拶ができるチームを選んでください。挨拶は「相手の目を見て」です。大人も意外とできていません。挨拶ができるチームは大人もできています。子どもは大人の行動をよく見ています。良いチームは挨拶が気持ちいいです。心が清々しくなります。
勝ち負けにこだわり過ぎないチーム
勝利はただの目標
もちろん勝つことに重きを置くのは素晴らしいことです。ただ、勝ちはあくまでも「目標」です。その先には必ず「目的」があります。「少年野球の目的は何でしょう?」
勝利が目的になると、勝つためには手段を選ばない。または何をしても、どんなことをしても勝つという勝利至上主義になります。その先の将来がぼやけてしまいます。燃え尽き症候群は勝利至上主義の副作用です。
野球は楽しく
「相手のボールが素晴らしくよかった」三振しても納得できたら笑っていい。「いいスイングができた」でも打てなかったら、また練習をしよう。ホームラン打たれたら、相手を称えよう。
ピンチの時はみんなで大きな声を出して仲間を励まそう。チームメイトがヒット打ったら、飛び跳ねて喜びを体いっぱいに表現しよう。野球はピンチの時もチャンスの時も、どんな時でも楽しむ。
その他
指導方針が一貫してるチーム
監督、コーチが同じ方向を向いて、同じ目的地に向かっているチーム。監督とコーチが全く違うこと言っていたら選手や保護者は迷いが生じます。やがて、チームは空中分解します。
当たり前ですが、監督批判などは一番いけないことです。何か気になることがあれば、すぐに相談です。監督さんは器がデカイです。
保護者同士の風通しが良いチーム
少年野球はお父さん、お母さん同士の横に繋がりがとても大事です。「できることをできる人が協力し合える」チームがいいです。人それぞれ立場によって考え方やモノの見方が違います。
意見が違うから良くないではありませんよね。いろんな人の意見や価値観、考え方を受け入れると違った景色が見られます。
怒鳴らないチーム
いまだに罵声を浴びせたり、暴言を吐いたりするチームは少ないですが存在します。特に試合になるとテンションが上がって我を忘れるのか?怒鳴る大人がいます。大人が怒鳴ると、子どもは萎縮します。怒られてばっかりで嫌になる子もいます。当然だと思います。
少年野球チーム(小学校)の特徴
月謝が比較的低い
月謝は2000円〜4000円くらいです。指導者がボランティアで教えてくれます。グラウンドは小学校の校庭です。大会や練習で遠征がある場合、保護者が分担して送迎をします。
チームによっては車代、燃料費代などを徴収します。また、夏合宿の費用も別途かかります。当番制のないチームはもう少し割高です。他の習い事よりも安価ですが、監督やコーチ、保護者が協力してその経費でどうにか成り立ってます。
指導者のレベル格差がある
多くの場合、監督やコーチはその地域に居住する一定の年齢を迎えた野球経験者で子ども好きな方が務めています。中には、全くの野球未経験な方もいます。
指導法もパターン化して昭和スタイルのまま、変わっていない練習方法を続けているチームもあります。一方で動画を参考にして新しい練習方法を取り入れるチームもあります。
子どもは集中力がないのではありません。楽しくないと子どもはすぐに飽きてしまいます。飽きないように工夫して練習してるチームは楽しくなるので、野球も上手になります。
保護者同士の関係性
少年野球の場合、ボランティア精神で成り立っているので、保護者の関係性が大事です。当然のことですが、いろいろな考えの方がいらっしゃいます。
役割がそれぞれあるので、不平や不満が出ることもあります。人間関係に疲れてしまい、途中でやめてしまう方もいます。私も妻も疲弊したことがありました。
受け止め方って人それぞれです。子どもたちのため、チームにために、と思っても素直に受け止めてくれない方もごく僅かですがいらっしゃいます。でも、それは仕方のないことです。
一生懸命やっていると、助けてくれるお父さん、お母さんがいます。または監督やコーチの方はよ」く見ててくれます。私たち夫婦は、人間関係は「腹六分」だと思って割り切りました。
私は飲み会などそういったグラウンド外のお付き合いは避けました。会社、家庭などとは全く違った人間関係を勉強する第三の場所だと思って切り替えました。
卒団した今となっては、人間的に少しは成長できたと思ってます。
リトルリーグ(少年野球チーム以外)の特徴
硬式ボール
リトルリーグで使用するボールはプロ野球と同じで硬いボールです。当たれば、痛いです。重いので肩や肘を痛める可能性もあります。個人的には、野球の面白さは硬式の方があると思います。
目や頭に当たって大怪我するリスクもあります。または、肩や肘を痛めて野球ができなくなることもあります。本気で野球に取り組める覚悟が必要です。
レベルが高い
運動神経が良く、意識が高い子が多いです。当然、親も野球経験者やスポーツ経験者です。熱の入れ方が軟式野球とは違います。早くから硬式ボールに慣れておくと、ボールに対しての恐怖心が薄れます。
また、ゴロを捕球するときのグローブに出し方が軟式ボールとは全く異なります。リトルリーグの上にはシニアリーグがあります。シニアリーグは中学生です。
さらに先の高校野球に進んだ時にも大きなアドバンテージです。実力がある子は甲子園常連校に進学します。早い子は中学2年生時にスカウトから声が掛かります。
チームメイト、他のチームにも上手な子が多くいます。やはり、何と言っても環境が人を育てます。リトルリーグは世界組織なので、勝ち進むと世界大会もあります。世界の国の子と野球ができることは非常に貴重な経験です。
野球以外の文化や言語も吸収できるまたとない素晴らしい機会になるはずです。野球を通して成長を望むならリトルリーグは絶好の場だと言えます。
費用が高い
月謝は4000円〜6000円が相場です。リトルリーグは遠征が多いです。県外の遠征が多いです。少年野球は近隣にチームがありますが、リトルリーグは離れています。グラウンドも多くは河川敷にあります。
遠征費などの他にも、硬式用の野球道具は値段が軟式用よりも高価です。軟式用よりも1万円以上は高いです。お金が掛かります。
親の手伝いは少ない
指導は監督、コーチが行います。指導方針にズレが生じないようにするため、お父さんがコーチすることはないです。小学校の野球チームに比べると母のお手伝いも少ないです。
リトルリーグは遠征が多いので車だしがあります。またグラウンドが離れてる場合、送迎があります。リトルリーグに入れる親は野球熱の高い方が多いです。保護者は小学校のチームほど関わりはないので、人間関係は楽です。
まとめ
多くの場合、家から近い小学校の学童野球チームに入団する流れになります。やっぱり、近いと楽です。安心です。何かあれば、すぐに行けるし、すぐに家にも戻れます。うちの場合は、長男は隣の小学校のチームにしました。
理由は、野球を始めたのが5年生だったので、ほぼ初心者でキャッチボールも逃げる感じでボールを受けてました。同じクラスの友達が小学校の野球チームにすでに入ってました。技術に差がかなりありました。
妻とも相談して通っている小学校には、同級生が他にも大勢いるチームだったので、自信を無くすのを心配しました。隣の学校の少年野球チームをホームページで情報をチェックしましたが、部員の人数までは掲載されていませんでした。
思い切って押しかけてみました。学校の門に「野球の体験会受付してます」と看板がありました。私も初めて訪れる小学校たったので、緊張したことをよく覚えています。学校に入ると、監督さんがすぐに「体験!うれしい!!」と声を掛けてくれました。
すぐに長男を練習の輪に入れてくれました。ありがたいことに、練習時間を割いてバッテイング練習もさせてくれました。父兄の方も明るく迎えてくださいました。私は縁を感じました。その場で息子は監督さんに「チームに入れてください」と言いました。自分の意思で私に相談はしませんでした。
やはり、最後は子どもの熱意です。子がどうしたいか?だと思います。入団後、息子は監督さんからかなり厳しい練習を課さられてました。泣き言言わず、最後までやり切りました。中学校に進学する際、「硬式野球に挑戦したい」と言いました。
私たちは偶然にもたまたま飛び込んだ少年野球チームで監督さん初めコーチ、父兄の方、そしてチームメイトに恵まれました。やっぱりチーム選びは大事です。ぜひ、参考にしてみてください。
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